高橋徳治商店 社長の徒然日記石巻 株式会社高橋徳治商店の社長が日々感じたことを書きあげていきます。

| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK | CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE | OTHERS |
マルトの美味しさのワケを少しだけ 17:00
0
     既成の言葉が氾濫し、その生まれた意味も分からないまま使って、生まれては消えていく。匠、スロ−フ−ド、地産地消、こだわりなど。
     
     震災後、毎日毎回執拗に美味さを追い求めてきた。
    「社長がおかしくなった」「何でだめなんですかぁ!!」と社員が言う。
    それでも手を緩めず、時には大声を立てて生産ラインをストップさせる。
    そんな格闘が800日を越えている。管理部門のスタッフを含め、一発で“マルトの味”にOKが出るのは月に一回もない。


    今日もさつま揚げや蒸しはんぺんが、求めている味にならず生産ラインが朝から止まった。「もう一歩、しつこく考えろ!」私は妥協を許さない。

    おとうふ揚げは、朝配達された豆腐を工場長がそのまま食べて、その日のポイントを“練り担当者”に指示する。そして当然担当者も食べて状態を確認する。震災の年の10月1日から再開したおとうふ揚げを1000kg、商品にしなかった事もある。製造した社員達が殺気立って私に噛み付いた。「何で廃棄なんですか!!」「こんなに一生懸命心を入れて作ったのに」「社長も一緒に作ったんじゃないですか?」「辞めるぅ、やってらんねぇ!」


    翌日から格闘が始まった。「タラの声を聞け!豆腐が一番喜ぶ練り方、温度帯や時間を見つけるんだぁ!」180の揚げ油でやけどしながら匂いをかぎ、焼けるような熱々のおとうふ揚げを口に入れ、舌で転がし
    味や香り、歯ごたえを探した。昼食が食べられないくらい試食を重ねたスタッフ達。

     
    毎日豆腐を作っている岩手県の取引先にも電話した。彼女達も悩み続けた……それはまだ続いている。
     
    工場長に言った「震災後はもう一歩、深く考えるんだ」「さっきやこれまでは関係ない。いつもゼロにリセットして考えるんだ」
     
    おとうふ揚げを始め練り物に執拗に、震災前を超える美味さを追い求めてきた。スタッフも生の魚を口に入れて味や渋み、苦味やその美味さを毎回探すよう指示した。当社に方程式やマニュアルはない。
    今ではそっぽを向いていた素材達が、少しずつ私達に顔を向けて微笑むようになってきた気がする。素材達のことをもう一歩、執拗に考え続けることで日々が変わっていってほしい。

     スタッフ達は、しっかりしてきている。しかし日々の仕事や、生活にもっと気づきを持って欲しい…。
    「もう一歩、そしてまたもう一歩、しかも自分で深く考える人間になることだよ」

     
    我が社の素敵なスタッフ達が「被災地で力と笑顔と自ら光になる」という約束をこの地で拡げていっている。
    もう一歩、もう一歩だよ。

     
    たかが練り製品などとはもう言わせない(笑い)
     
    2015年2月吉日
     
    株式会社高橋徳冶商店
    代表取締役社長 高橋英雄



     
    | 徒然 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by 高橋徳治商店 -
    スポンサーサイト 17:00
    0
      | - | - | - | posted by スポンサードリンク -
      Comment








      Trackback
      この記事のトラックバックURL: http://mamac.jugem.jp/trackback/125
      << NEW | TOP | OLD>>